引き戸を古臭いとイメージする人がいる。
 昔の家に多かったせいか、現代的ではないと思うらしい。
 引き戸のイメージを変える話し。

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 写真はコンクリート打ち放し壁に設けられた引き戸。
 私たちの場合、天地丈(てんちたけ・床から天井まで目一杯)のドアで設計します。
 そのことで部屋を大きく感じさせる・・・、ディテールを単純化させる・・・、意図があります。
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 上は寝室の引き戸。
 床は絨毯。
 それでも引き戸にできています。

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 最近の引き戸は上吊式だから。
 吊っているので床にレールがない。
 絨毯敷きの部屋でもまったく問題なく引き戸。
 
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 ■ 引き戸は何故いいのか。

 
1) 開けるためのスペースが不要。(電車は引き戸。ドアのように90度開きだと開くためのスペースが必要、大混乱になる。)

 2) 開けたままにしておける。(引いた戸が邪魔にならない。)

 3) 隠せる。
 引き戸は壁の中に引き込むことができる。
 実例として、電車の引き戸は開いているとき壁の中に隠れています。
 下の写真、洗面所への戸は壁の中に引き込まれています。(洗面器と右の洗濯機との間。) 
 建築では「引き込み戸」と言い、単なる「引き戸」とは区別をしています。
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 4) 隙間がある。
 
室内の戸に隙間があるのは(近頃では)良いことです。
 建築基準法の24時間換気に好都合。そもそも住宅の戸に密閉感はそれほど必要ではないです。


 ■ 引き戸の総合力

 
a) 通風しやすい
 b) 光を送りこめる
 c) 雰囲気が伝わる
 d) 換気しやすい
 e) 見通しがとれる

 家はゆるやかなプライバシーでいいのだし、開け放して過ごすものだし、個室に鍵を掛けるようなものでもないし・・・。その、ゆるゆる感がいい。


 ■ 上吊り式の良さ
 
 a) 床レールがないのでスッキリ
 b) 戸の動きが軽い
 c) 戸車・レールがないのでホコリが溜まらない
 d) 開閉音が格段に小さい
 e) 床を走らないので下の階に振動音が伝わらない
 f) 上吊りレールにブレーキがつけられる
       (下の動画はブレーキ機能の実際です。)



 ■ 引き戸(室内)の欠点
 ・引き戸はおおむね「施錠」が不得手。
 ・戸を外しやすいのも欠点といえば欠点。