家を建てるときの、「地位財」と「非地位財」について。

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 ■ 地位財とは
 他人との比較によって、満足度が高くなるもの
  ・ 家の大きさ・外観
  ・ 年収
  ・ 役職
  ・ 車

 ■ 非地位財とは
 他人との比較に関係がなく、満足度は変わらないもの
  ・ 健康
  ・ 休暇
  ・ やりがい
  ・ 暮らしやすい家

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 ■ 地位財の実験
 1-a図(下)。
 まわりの家がみな8千万円のとき、自分の家は6千万円だ、という場合。
 我が家はその地域で、2千万円分みすぼらしく見える。
146808618665401340179_1-a

 次は1-b図(下)。
 まわりの家はみな3千万円。
 自分の家は4千万円で他の家より1千万円高いという場合。
 その分、立派に見える。
 a図、b図、どちらの地域に住みたいか。
146808652041935184179_1-b

 下図の方(1-b)を選ぶ人が多いのだそうです。


 これが「地位財」。
 家は地位をあらわす財産。
 周囲との比較によって価値が変わる。


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  ■ 非地位財の実験
 まわりの人は休暇が8日ある。自分の休暇は6日間だという場合。
146808721469821504179_2-a

 下図はまわりの人の休暇は3日で、自分の休暇が4日の場合。
146808743994585905179_2-b

 どちらを選ぶか。


 普通は自分の休暇が6日ある2-a図(上の図)を選ぶそうです。
 周囲との比較に関係なく、価値そのものを選ぶ・・・。
 これが「非地位財」。


 住宅というのは、普通、「地位財」に分類される。

 ステイタスだから?

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 ところが僕を含めて建築家は1億円を超える住宅を建てる場合があります。
 そして、思うことがあります。

 1億円を超える家を建てるような人たちは、住宅にステータス(地位財)を、求めていないのです。
 どちらかというと、快適性(非地位財)を求めている、ということです。

 ある建て主は、
 「豪華にならないように建ててほしい、できれば貧相な外観でもいい」
 そういう要求がありました。
 その心は、恨みを買わないようにしたい。
 立派な家に住んでいると思われたくない、というものでした。


 思うに、そもそも1億円を超える家は、どう考えても、見た目、豪華なんです。
 大きく広い家は、根本的に「地位財」になり得ている、というわけ。
 だから、高級な家とは・・・「地位財」が確立されているので、暮らしやすさ、中身の価値(非地位財)の方が大いに問題になるのです。

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 家を「地位財」として設計すべきなのか、「非地位財」として設計すべきなのか・・・、その場面に僕はよくぶつかります。
 きわめて簡単に言うと、外観重視は「地位財」志向だと思います。
 いっぽう、内部重視は「非地位財」。
 
 個性的であるか、ということも関係があります。
 目立つ個性派住宅は「地位財」であり、平凡な家は「非地位財」。

 ときどき奇抜な家を建てたい建て主がいます。
 奇抜派は、家を「地位財」として設計したいのではないでしょうか。

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 次の図は、ここまでの話しを絵にしたもの。
 ハショッテ描いてみるとこんな感じ。
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 ・価格の高い家は・・・、非地位財願望(快適性)が高まる。
 (根本的に価格の高い家は地位財が確立されているから。)
 (資金力があるため、快適性や暮らしやすさ・非地位財を達成しやすいから。。。)

 ・価格の低い家は・・・、非地位財願望(快適性)は下がる。
 (建てることが先行し、快適性に資金が回らないから。)
 (奇抜な家を建てる人が多いように思う。)

 以上は僕の実感です。。。